Project Story #01

世界を繋ぐ「フォワーディング物流」のリアル

シンガポール最大級
日本食フェスティバルの舞台裏

Introduction

世界で注目される、日本の食文化。その輸出額は今や1.7兆円を超え、さらなる成長を続けています。
しかし、私たちの国の素晴らしい食材を海の向こうへと届けることは簡単ではありません。
その舞台裏では、物流のプロフェッショナルである内外トランスラインの社員たちが活躍しています。
船便と航空便を使い分け、国境を越えるための厳しいルールや複雑な手続をこなし、鮮度を保ちながら運び届ける——。
日本の食材を扱うメーカーの海外初進出を通してフォワーディングの仕事を知ることができるプロジェクトストーリーです。

Member

メンバー

東京第二営業部 上席営業推進役

松田 良平

2001年 キャリア入社

東京第二営業部カスタマーサービス課 主任

町田 慶祐

2017年 キャリア入社

航空部東京航空課 課長代理

菅野 智水

2016年 キャリア入社

航空部 次長

宍倉 類

2017年 キャリア入社

Topic 01

シンガポール最大級の日本食フェスティバル「FoodJapan」

松田 良平

まずは改めて、私たちが取り組んだ「FoodJapan」の全体像を振り返りましょう。これは毎年10月にシンガポールで開催されるASEAN最大級の日本食展示会です。

宍倉 類

来場者がつくる現場の熱気がすごかったですね。毎年どんどん規模が大きく成長しているのを肌で実感します。

菅野 智水

出展者への説明会が終わった瞬間から、私の担当であるカスタマーサービスに「参加したい」というたくさんのお問い合わせをいただきました。日本のローカル食材を世界に紹介したいという勢いに圧倒されます。

松田 良平

当社が主催者から物流面のサポートをまるごと任される「オフィシャルフォワーダー」、つまり展示会の公式物流パートナーとして本格的に参画したのは2022年からでしたね。

町田 慶祐

個別の出展者の商品だけを引き受けるだけでなく、展示会を企画・運営するオーガナイザーと組んで全出展者の多種多様な商品・製品の貨物を手配する。物流会社として非常に大きなプロジェクトに参加できたと感じます。

Topic 02

船か、飛行機か——
「鮮度とコスト」を両立する物流テクニック

松田 良平

「FoodJapan」のキーポイントは、輸送手段の振り分けでした。特に今回扱った食品は賞味期限が短く傷みやすいものと、長期保存できるものがある。常温で運べるお米や乾麺は海上、冷凍・冷蔵が必要なものは航空と、戦略的に使い分けました。

宍倉 類

私が担当する航空便の利点はスピード、これに尽きます。シンガポールならフライトは8時間程度、発送から受け取りまでの全行程を含めても3〜4日で会場に並べられます。鮮度が命の食材には不可欠な選択肢です。

町田 慶祐

私が担当する海上輸送は、現地到着まで1か月以上はかかります。しかしコストが安いことが大きなメリットです。特に当社が得意とする「LCL(混載輸送)」では、コンテナ1本に満たない小ロットの貨物を、他の出展者の貨物と一緒に一つのコンテナに積み込みます。

菅野 智水

出展者からもコストのご相談を多く受けました。航空便ほどスピードは求められていない貨物について、「リーファーコンテナ」という温度調節ができる特殊な冷蔵・冷凍コンテナを使い、大量に安く運べる海上便の強みを活かして調整する手法も役に立ちました。
飛行機と船を最適に使い分け、スケジュールを管理して確実に届ける舵取りが必要になりましたね。

Topic 03

初めて海を渡った日本食 
海外初進出の事業者をどうサポートする?

松田 良平

出展者様の中には、海外進出が初めてという方も多くいらっしゃいましたね。当社で展示会出展者様向けの資料を作り、サポート体制を丁寧にお伝えすることから始めました。

宍倉 類

貿易の知識がまったくない出展者様が大半でした。航空法などで制限されている「運べないもの」の判断など、一つずつ解きほぐすことが必要で、菅野さんの丁寧な顧客対応には助けられました。印象に残っているやりとりはありますか?

菅野 智水

まずは「何を聞けばいいのかもわからない」という反応の出展者様もいらっしゃいました。例えば「梱包」について。日本の丁寧な配送に慣れている出展者様の中には、緩衝材を使用せず発送される場合があります。しかし、海外では荷物が手作業で投げられることも日常的です。「商品を安全に届けるためには、このレベルの梱包が必要です」と、納得いただけるようお伝えしました。

町田 慶祐

日本の高レベルな物流を改めて実感させられますね。書類面でも慣れていない出展者様が多かったのではありませんか?

菅野 智水

輸出入の際に税関へ申告する明細書、いわゆるインボイスの記載方法も細かくご案内する必要がありました。日本の税関から輸出許可を得るための法的な手続から現地での税金計算まで、貿易の流れをトータルで説明できる力が身についたと感じています。

Topic 04

実は難しい“日本酒”の貿易 
解決策は内外トランスラインでの輸出代行

町田 慶祐

私が印象に残っているのは、特に海上便でお酒の輸送が多かったことです。世界の人々に愛されている日本酒の魅力に触れながらも、物流企業としてはとても気を遣いました。アルコール飲料は法令で可燃性などのチェックがあり、輸送中に発火や爆発の恐れがある危険物として扱われないかの基準確認が必要です。

松田 良平

そこで提案したのが、当社が酒類販売ライセンスを取得しているという強みを活かし、免許を持たない出展者様に代わって輸出者として出荷を代行するサービスでしたね。当社とシンガポール法人が輸出入を一括で引き受けることで、出展者様の負担を大幅に減らせた価値は大きかったです。

菅野 智水

加工食品も多かったですよね。干物やひじき和えなど、お酒との「ペアリング」を意識した商品がたくさんありました。これらを30〜50社、実質100社近い出展者様毎に識別マークを付けて、他社様の荷物と混ざらないよう緻密に管理するのは、カスタマーサービスとしても非常にやりがいがありました。宍倉さんは、実際に現地に赴いてシンガポールでの展示会を担当されましたね。

宍倉 類

私にとっての発見は展示会特有の「テリトリー」の存在でしょうか。会場の搬入口まで運ぶ業者と、各ブースまで運ぶ業者がそれぞれ割り当てられている。こんなルールがあるのか、と勉強になりました。権利関係を把握して、どこまで自分たちが責任を持って動かせるかを確認し、出展者様にスムーズに提案するのは展示会案件ならではの知見になりました。

Topic 05

プロジェクトを終えて そして来年へ

町田 慶祐

2025年後半はこのプロジェクトにつきっきりでしたね。トラブルを未然に防ぎ、見通しを立てて無事に展示会が開催された時は、自分のスキルアップも実感できました。複雑な規制や梱包の壁を乗り越えて無事に届けるために、当社としてまだまだできることは多いと思います。

宍倉 類

来年も楽しみですね。私は体力のある若い人ほど、この仕事に参加してほしいと思います。現地で20キロの荷物を持ち上げて梱包することもある。シンガポールで貨物を受け取った時、世界と直接繋がっている感覚があったんですよ。

菅野 智水

シンガポールの展示会場から手配した貨物が「完売しました!」という報告が次々に届いて、本当にやってよかったと感じています。日本各地の特産品が海を越え、異国の人々の手に渡っていく。その一端を担っている実感が一番のごほうびです。

松田 良平

農林水産物・食品の輸出額は今や約1.7兆円(2025年)、前年比で約13%増と拡大し続けています。日本の素晴らしい食文化が世界に認められていく中で、私たちの輸送技術はますます重要になっていると感じます。この経験を糧にして、今後も世界へ日本の価値を届けていきましょう。

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Project Stories#02

内外トランスラインの海外研修制度

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カルチャーショック&
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Project Story#01

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